リカバリーフレーズとは?
重要なポイント: |
— リカバリーフレーズは、Ledgerデバイスで管理されているすべての暗号資産の唯一のバックアップであり、アクセスを復元する目的で使用するものです。 — 24単語のリカバリーフレーズは、パソコンやスマートフォンに入力したり、他人と共有してはなりません。必ず安全に保管してください。 — リカバリーフレーズが正しく書き留められているか、「Ledger Recovery Checkアプリ」で確認することができます。 — Ledgerの存在が消えた場合にも、24単語を互換性のある別のウォレットで使用して引き続き暗号資産にアクセスすることができます。 |
Ledgerハードウェアウォレットの使用を開始すると、ランダムな24個の単語で構成されたフレーズが表示されます。 これはリカバリーフレーズとも呼ばれるものです。 ハードウェアウォレットを使用する上で重要な情報であり、常に安全にオフラインで保管する必要があります。 今回は、この重要な情報をどう管理するのが最適なのかについて詳しく見ていきましょう。
リカバリーフレーズの目的
リカバリーフレーズは シードフレーズとも呼ばれ、ハードウェアウォレットを使用する上で絶対に欠かせないものです。 盗難や破損など何らかの理由で、Ledger Nano XやLedger Nano Sが使用できなくなったとしても、大切な暗号資産が失われたわけではありません。 24単語のフレーズは、デバイスで管理されているすべての暗号資産のバックアップとして機能します。
例えば、Ledgerデバイスを紛失して暗号資産へのアクセスを取り戻したいと仮定しましょう。 お客様は、すでに新しいLedger Nano Xを注文しており、使用を開始する準備ができています。 新しいデバイスを起動する際には「リカバリーフレーズで復元」を選択するオプションがあります。 24単語をすべて正しく入力すると、デバイスで以前と全く同じアドレスにアクセスできるようになります。
リカバリーフレーズの仕組みは?
リカバリーフレーズは、Ledgerデバイス上のすべてのアプリケーションが秘密鍵を計算するために使用するマスターキーのようなものです。 つまり、リカバリーフレーズが同じであれば、秘密鍵の計算結果は常に同じとなります。 アプリケーションが、各暗号資産の秘密鍵を計算する方法についてはこちらをご覧ください。
ご存知のとおり、リカバリーフレーズには特定の単語が含まれています。 リストには合計2048の単語が存在し、BIP-39単語リストとも呼ばれています。 可能性のある単語の全リストはこちらから確認できます。
24単語を誰かに推測されてしまうのではないかと不安な方もいるかもしれませんが、ご心配はいりません。 可能な組み合わせの数は合計115,792,089,237,316,195,423,570,985,008,687,907,853,269,984,665,640,564,039,457,584,007,913,129,639,936通りです。 宝くじに2、3回連続で当たる確率の方が高いのです。
リカバリーフレーズは単語として表示されていますが、実際には暗号資産のアドレスに似た長いデータ列に変換されます。 便宜上、人間が読める言葉として表示されます。
最も重要なこと:秘密かつ安全に保管
すでにお伝えしたとおり、24単語のリカバリーフレーズはすべての暗号資産のバックアップとなります。 言い換えると、他の誰かが24単語を手に入れることができれば、暗号資産にアクセスできるということです。 そのため、リカバリーフレーズを安全に保つことは非常に重要となります。 以下の手順を参考にしてみてください。
– 24単語のリカバリーフレーズは誰にも教えないでください。これにはLedgerも含まれます。 Ledgerからお尋ねすることは決してありません。
– パソコンやスマートフォンなど、インターネットに接続された機器には絶対にフレーズを入力しないでください。 もしコンピューターがハッキングされてしまったら、攻撃者は24単語にアクセスできてしまいます。
– リカバリーフレーズは、紙や金属にのみバックアップとして保管するようにしてください。
– 24単語を入力するのはハードウェアウォレットのみで、コンピューターやスマートフォンのアプリケーションには決して入力しないでください。
こうしたルールに必ず従うことで、暗号資産を安全に保つことができます。 また、一般的なフィッシング詐欺行為を理解するため、こちらの記事をご一読ください。暗号資産をフィッシング詐欺から守る方法も記載されています。
常に再確認
リカバリーフレーズを安全に保つことはもちろんですが、24単語のリカバリーフレーズを正しく書き留めることも重要です。 スペルや語順に誤りがあった場合は、別のアドレスが作成され、自分の暗号資産の入ったアドレスではなくなってしまいます。
そのため、Ledgerは書き留めたリカバリーフレーズがデバイスに現在設定されているものと一致しているか確認するための専用アプリ、Recovery Checkアプリを開発しました。 また、デバイスの初期設定時に正しく24単語を入力し、書き留めるための手順も用意しています。
Ledgerから広がる選択肢
万が一Ledgerが消滅した場合でも、リカバリーフレーズがあれば暗号資産へのアクセスを復元することができます。
リカバリーフレーズを使用しているウォレットプロバイダーはLedgerのみではありません。 これらはBIP-32と呼ばれる規格の一部です。 Ledgerがなくなったとしても、24単語を他の互換性のあるウォレットに入力すれば、いつでも自分の暗号資産にアクセスすることができます。 また、他のウォレットのリカバリーフレーズをLedgerデバイスに入力することも可能です。 セキュリティを確保するため、他のハードウェアウォレットプロバイダーに対してのみこの操作を行うことをおすすめします。
注意:Ledgerハードウェアウォレットでは24単語のリカバリーフレーズが作成されます。 また、別のウォレットプロバイダーから受け取った12、18、24単語のリカバリーフレーズを入力することも可能です。
重要な注意事項:
初めてLedgerウォレットを受け取った場合は、必ず以下の手順に従ってください。
- デバイスの電源を入れる
- PINコードを設定する
- 24単語を入手する
万が一、すでにリカバリーフレーズやPINコードが入力されたデバイスを受け取った場合、そのデバイスは誰かに使用された可能性があるため、使用しないでください。 LedgerがPINコードやリカバリーフレーズを提供したり、尋ねることは決してありません。 このような場合は、Ledgerのカスタマーサポートにお問い合わせください。
知識は力となります。

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